宅建の合格後にやること|登録実務講習から宅建士手当までの流れ

宅建の合格後にかかった手続き費用63,500円と、登録実務講習から宅建士手当までの流れ

宅建の合格発表を見たあと、こんな状態になっていませんか。

  • 次に何をすればいいのか、どこにも書いていない
  • 宅建士手当がいつからつくのか分からない
  • 急いだほうがいいのか、来年でもいいのか判断できない

合格通知に書いてあるのは「おめでとうございます」まで。そこから宅建士として登録されるまでに、私は約3か月かかりました。

私は48歳のとき、2回目の挑戦で宅建に合格しました。合格発表が2022年11月22日、宅地建物取引士証に記載された登録日が2023年2月28日。ちょうど3か月と6日でした。

この記事は、その3か月でやったことを日付と金額をそのまま全て並べました。

結論から言うと
  • 宅建士として働くなら、合格しただけでは足りない。必要なのは資格登録宅地建物取引士証の交付の2つ
  • 実務経験が2年未満なら、その前に登録実務講習が要る。2日間の講義と修了試験(私は22,000円)
  • 宅建士手当がつくのは「会社に宅建士として登録された日」から。合格しただけではつかない
  • 合格後の手続きだけで63,500円(講習22,000+登録37,000+宅建士証4,500)
  • 登録実務講習は合格発表を待たずに申し込める。実施機関は宅建試験日から受付を始める
  • 合格から1年を過ぎると法定講習が必要になる。1年以内なら免除

⏱ 急いでいる方へ|この2つは先に進められます

  • 登録実務講習を申し込む。合格発表を待つ必要はありません
  • 後見等登記事項証明書と身分証明書を取り寄せる。講習と並行して集められます

この2つを先に進めておくと、修了証が届いた日にそのまま登録申請へ移れます。残りは読み進めながらで間に合います。

目次

合格しただけでは宅建士になれない。実務経験2年未満は登録実務講習から

まず前提から。ここから先の手続きが必要なのは、宅建士として登録したい方だけです。

合格そのものに期限はないので、「資格を取れたので満足」「不動産業界で働く予定はない」という方は、登録しないままでも問題ありません。宅建士として名乗って働きたい、勤め先で宅建士手当を受け取りたい——そう考えている方に必要な話として読んでください。

そのうえで、いちばん知られていないのがここです。宅建士の登録には宅地建物の取引に関する実務経験が2年以上必要で、足りない場合は登録実務講習が必要です

登録実務講習とは

2日間の講義と修了試験を受けることで、実務経験2年分の代わりにする制度です。国土交通大臣の登録を受けた機関だけが実施できます。

私は40代後半で不動産業界に入り、48歳で合格しました。実務経験が2年に届いていなかったので、この講習を受けています。未経験から宅建を取って不動産業界を目指す方は、ほぼ全員がこちらです。

合格から宅建士証交付まで、やることは3つ

  • ① 登録実務講習(実務経験2年未満の人だけ・約2万円)
  • ② 宅地建物取引士の資格登録(受験した都道府県へ申請・37,000円・処理に30日)
  • ③ 宅地建物取引士証の交付申請(4,500円)

この3つを終えて宅建士証を受け取り、それを会社に提出して、会社が宅建士として登録して、そこではじめて宅建士手当が出ます。

①〜③は自分のペースで進められます。でも最後の「会社が登録する」は自分だけでは進められません。
だから考え方はシンプルで、自分の手が届く①〜③を、できるだけ前倒しで終わらせておく。それだけです。

全体の位置づけは国土交通省の講習体系図(PDF)にまとまっています。

合格発表で自分の番号を見つけた日のことは宅建 合格体験記|アガルートで2回目37点。全額返金も受け取れたに書きました。この記事は、その続きの話です。

登録実務講習は合格発表前に申し込める。私は試験の6日後

ここが一番時間を縮められる場所です。

私が登録実務講習を申し込んだのは、2022年10月22日の夜。試験の6日後で、合格発表の1か月以上前でした。理由は単純です。ぶっちゃけ、1か月でも早く宅建士手当がもらえる状態にしたかった

もっしぃぃぃ

とにかく早く宅建士登録を終わらせて、1か月でも早く手当がもらえる状態にしたかったんです。

発表前に申し込めるのは、そういう仕組みだから

思い切ったように見えるかもしれませんが、実施機関の側が最初からそれを想定しています。

たとえばLECの場合、講習の販売スケジュールは3回に分かれていて、1月開催分の受付が始まるのは「宅建試験日」です。合格発表よりずっと前になります。

開催月受付の開始時期
1月開催分宅建試験日
2〜5月開催分合格発表日
6〜11月開催分3月上旬

申し込みには合格証書のコピーか画像が必要ですが、発表前に申し込む人は、合格証書が届いてから送ればいいことになっています。

発表を待ってから動くと、人気の日程が埋まっているだけでなく、講習そのものが1〜2か月後ろにずれます。そこがそのまま手当の開始月に響きます。

不合格だったときの損を、金額で見ておく

もちろん不合格なら受講できません。その場合は解約になります。

LECの解約手数料は受講料の20%。22,000円なら約4,400円です(教材が届いた後だと、さらに実施済み分が引かれます)。
手当が月1万円なら、1か月かからずに取り返せる金額です。

もちろん、自己採点が合格ラインに届いていたからこそ先に進めました。私の場合は自己採点37点、その年の合格ラインは36点でした。

登録実務講習は2日間。最後に試験があるが99.9%が受かる

「講習の最後に試験がある」と聞くと身構えると思います。結論から言うと、講義をちゃんと聞いていれば問題ありません。

数字でも裏が取れます。LECが公表している修了試験の合格率は99.9%以上(2025年度実績)。万一落ちても、1回に限り無料で受け直せます

項目内容
出題範囲通信講座とスクーリングで学習した内容
形式○×式20問/記述式20問
時間60分
修了要件○×式・記述式それぞれ8割以上

講師1人に対して受講者20人までの少人数制なので、分からないところはその場で聞けます。

私が受けたときと、今で変わったこと

私が受けた2023年1月の講習では、自宅学習の教材がDVDでした。申込ページにも「WEBでの受講はできません」と明記されていました。現在は同じLECの講習がWeb受講に変わっています。

スクーリングは12時間。私は1泊しました

私が選んだのは土日2日間のクラスで、会場は自宅から電車で1時間半ほどの距離で2日間通うのは大変でしたので、素泊まり6,000円ほどのホテルに1泊しました(宿泊料金の相場は当時と今で違うと思うので、目安として読んでください)。

現在は1日で終わるクラスも一部の校舎にあります。ただし時間割は7時30分から22時25分まで。泊まらずに済む代わりに、かなりの長丁場です。地方から通う方は「泊まって2日」か「1日で走り切る」かを選べます。

⚠️ スクーリングは遅刻・早退・中抜けが認められません。持ち物に写真付きの身分証明書(運転免許証・パスポートなど)が要ります。当日になって慌てないよう、先に確認しておいてください。

実施機関はLECだけではありません

登録実務講習を実施できるのは、国土交通大臣の登録を受けた機関だけです。国土交通省の登録実務講習実施機関一覧が公開されていて、2025年12月時点で20機関あります。LEC・日建学院・TAC・大原など、宅建講座で名前を聞く会社が並びます。

機関によって日程も料金も会場も違い、廃止された機関もあります。申し込む前に一覧で最新を確認してください。

私がLECを選んだのは、宅建の勉強で名前を知っていたことと、会場の場所や受けられる日程があったからです。

宅建士登録申請は書類集めが大変。講習と並行できる

講習が終わったら資格登録の申請です。ここは書類の数より、取りに行く場所がバラバラなことが手間になります。

岡山県の場合、必要なものは次の7点です(都道府県によって細部が違います)。

書類どこで手に入れるか
1登録申請書(様式第5号)県のホームページからダウンロード
2実務経験等の証明書登録実務講習の修了証(原本)、または勤務先が発行する実務経験証明書
3後見等登記事項証明書法務局
4身分証明書本籍地の市区町村役場
5誓約書県のホームページからダウンロード
6写真1枚申請前6か月以内に撮影したもの
7手数料納付済証指定の窓口またはコンビニ

4番の身分証明書は住民票ではありません。本籍地の市区町村でしか発行してもらえない書類です。私は本籍地が離れていたので、郵送でやりとりしました。

💡 ここが前倒しできるポイント

3番の後見等登記事項証明書と、4番の身分証明書は、講習を受ける前でも取り寄せられます。講習の日程が決まった時点で郵送を頼んでおけば、修了証が届いた日にそのまま申請へ進めます。

2番の修了証は原本を提出します。有効なのは申請前10年以内に修了したものです。

手数料37,000円は全国同じ。申請先は受験した県

申請先は、いま住んでいる場所ではなく「試験を受けた都道府県」です。宅地建物取引業法でも「当該試験を行つた都道府県知事の登録を受けることができる」と定められています。

宅建試験はもともと住んでいる都道府県で受けるのが原則なので、多くの方は受験地と住所地が一致します。注意が要るのは、合格後に引っ越した方です。なお登録した後で他県へ移った場合は、あとから「登録の移転」という手続きもできます。

資格登録の手数料は37,000円。岡山県も東京都も同額でした。ただし払い方が違います。

岡山県東京都
金額37,000円37,000円
納付方法収納専用窓口またはコンビニ。クレジットカード・コード決済も可現金(収入証紙ではない、と注意書きあり)

郵送できるかどうかも、都道府県で違う

岡山県の場合、郵送で提出できるのは県外にお住まいの方などで、岡山県内にお住まいの方は窓口へ持参します。私は仕事の合間に、車で1時間かけて県庁まで行きました。

受付時間は平日の8時30分〜12時00分と13時00分〜17時00分。土日は開いていません。働きながら手続きする方は、半休か有給を見込んでおいてください。

そして申請してすぐ登録されるわけではなく、処理に受付日の翌日から30日かかります。ここは短縮できない待ち時間なので、逆算に入れておく必要があります。

ここまでは岡山県の例です。手数料は同じでも、窓口・納付方法・郵送の可否は都道府県ごとに違います。試験を受けた都道府県の担当課(岡山県なら建築指導課)のページを、必ず一度見てください。参考として、岡山県の宅地建物取引士の登録申請ページを挙げておきます。書類の一覧や納付方法の書き方が具体的に分かります。

試験合格から1年を過ぎると法定講習が要る

急ぐ理由は手当だけではありません。制度の側にもあります。

宅建士証の交付を受けるとき、試験に合格した日から1年以内ならそのまま申請できます。ところが1年を過ぎていると、交付申請の前6か月以内に「法定講習」を受けなければなりません

法定講習は登録実務講習とは別物で、実施団体も別です(岡山県なら岡山県宅地建物取引業協会または岡山県不動産協会)。受講料と時間が追加でかかります。

期限は3つあって、意味が違う

何の期限か期限過ぎるとどうなるか
試験の合格そのもの期限の定めなし合格は消えない
登録実務講習の修了証申請前10年以内使えなくなる(受け直し)
法定講習の免除合格から1年以内法定講習の受講料と時間が乗る

登録しなければ合格が消える、ということはありません。「今は登録しない」という判断もあります。ただし登録しなければ宅建士として働けませんし、宅建士手当もつきません。

宅建士手当は会社が宅建士登録してから

宅建士証が届いたら、勤め先に提出します。手当が始まるのは、そこからさらに先です。

私の勤め先で宅建士手当がついたのは「会社に宅建士として登録できた時点」からでした。合格証書を見せた段階ではつきません。宅建士証を会社に出して、会社が宅建士として登録して、そこではじめて手当が出ます。

会社によって扱いは違うと思いますが、私はこの仕組みを最初から分かっていました。だからこそ、1日でも早く手続きを終わらせたかったんです。

もっしぃぃぃ

手当は「会社に宅建士として登録できた時点から」だと最初から分かっていました。だからこそ、1日でも早く手続きを終わらせたかったんです。

ここだけは、自分では進められない

ここまでの手続きは、自分のペースで進められました。でも最後のこの工程だけは、会社の事務の都合で決まります。最短で処理してくれるとは限りません

つまり、手当の開始月は自分の手続きが終わった日では決まらない。その後ろにもう1工程あります。

だからこそ、自分の手が届く範囲は前倒しで終わらせておく。「発表を待たずに講習を申し込む」「書類を先に取り寄せる」の理由はここにあります。
手続きを1か月早く終えても会社の登録が遅れれば意味がないように見えますが、逆です。自分の側で遅れを作らなければ、あとは会社の処理を待つだけになります。

合格後にかかった諸費用は63,500円

私が合格後に払った金額です。

項目金額
登録実務講習(LEC・2023年当時)22,000円
資格登録の申請37,000円
宅地建物取引士証の交付4,500円
合計63,500円

これに加えて、次の実費がかかっています。

  • 宿泊費6,000円ほど(会場近くへ素泊まり1泊)
  • 県庁までの往復の交通費(車で片道1時間)
  • 本籍地とのやりとりの郵送代
  • 各証明書の発行手数料(1通300円前後)

ざっくり7万円と見ておくと、あとで慌てません。

なお、登録実務講習の受講料は現在23,000円です(私が受けた2023年当時は22,000円)。また、登録実務講習は教育訓練給付制度の対象外です。

宅建士手当で自己投資した費用が戻るまでの月数

私の場合、宅建士手当は月1万円でした。金額は勤め先や部署によって変わります。売買にがっつり関わる部署なら3万円ほどになる可能性もあると思います。

月の宅建士手当63,500円を回収するまで
1万円約7か月
2万円約4か月
3万円約3か月

先に出ていくお金は大きいけれど、手当がつく職場なら1年かからずに戻ります。そして戻り切ったあとは、毎月そのまま上乗せです。だから開始月を1か月早めることに意味があります

もっしぃぃぃ

手当は1万円でした。勤めている会社や部署によって変わると思います。

ここまでは「合格した後」の費用です。受験までにかかった費用(受験料・通信講座)を含めた総額は、宅建 合格体験記のほうで触れています。

よくある質問

宅建士手当は、合格したらすぐつきますか。

私の勤め先では、会社に宅建士として登録された時点からでした。合格証書を見せただけではつきません。宅地建物取引士証を取得して会社に提出し、会社側の登録が済んでから支給が始まりました。扱いは会社によって異なります。

宅建に合格したら、すぐ宅建士として働けますか。

働けません。資格登録と宅地建物取引士証の交付、2つの手続きが必要です。私の場合、合格発表から宅建士証の登録日まで約3か月かかりました。

登録実務講習は必ず受けないといけませんか。

宅地建物の取引に関する実務経験が、申請時から過去10年以内に2年以上ある方は不要です。2年未満の方は受講が必要になります。

合格発表の前に登録実務講習を申し込めますか。

申し込めます。実施機関によっては宅建試験日から1月開催分の受付が始まります。不合格だった場合は受講できないため解約になり、解約手数料(LECの場合は受講料の20%)がかかります。

登録実務講習の修了試験は難しいですか。

LECが公表している修了試験の合格率は99.9%以上(2025年度実績)です。○×式20問と記述式20問を60分で解き、それぞれ8割以上で修了となります。不合格でも1回は無料で受け直せます。

合格後の手続きにいくらかかりますか。

私の場合は登録実務講習22,000円、資格登録37,000円、宅地建物取引士証の交付4,500円で合計63,500円でした。ほかに交通費・宿泊費・証明書の発行手数料がかかっています。

登録しないまま放っておくとどうなりますか。

試験の合格そのものに期限の定めはないため、合格が取り消されることはありません。ただし合格から1年を過ぎて宅地建物取引士証の交付を受ける場合は、法定講習の受講が必要になります。

宅地建物取引士証に有効期限はありますか。

有効期間は5年です。更新のたびに法定講習を受けることになります。

まとめ|自分の出来ることで遅れを作らない

  • 宅建士手当がつくのは会社に宅建士として登録された日から。合格証書だけではつかない
  • そこまでに資格登録宅地建物取引士証の交付、実務経験2年未満なら登録実務講習が要る
  • 合格後の費用は63,500円。交通費・宿泊費を入れると7万円ほど
  • 登録実務講習は合格発表の前から申し込める。外したときの損は解約手数料20%
  • 後見等登記事項証明書と身分証明書は講習と並行して取り寄せられる
  • 合格から1年以内に宅建士証まで済ませれば、法定講習が要らない

私が試験の6日後に申し込んだのは、1か月でも早く宅建士手当が欲しかったからです。結果として、1年以内に終わらせて法定講習も省けました。

最後は会社の登録待ちになります。自分の出来ることで遅れを作らないことが、開始月を早める唯一の方法でした。

宅地建物取引士証が届いたら、そこからが本番です。
宅建を実際の仕事につなげる話は、宅建×40代・未経験で転職できる?50代・未経験でも宅建で転職はできるにまとめました。私は40代後半で未経験から不動産業界に入り、48歳で合格しています。

合格おめでとうございます。あと少しだけ、手続き頑張りましょう。

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この記事を書いた人

転職10回以上・引っ越し20回以上のちょっと珍しい人生を歩んでき“ただのおっさん”。
そんなおっさんがリアルな転職や日常の気づきを、てけとぅに発信中です。

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